緊急資金:それが解決するのはどんな問題か
渡米したばかりの家庭がいちばんもろいのは、思わぬ出費が一つあるだけでクレジットカードに頼ることになりかねない点です。緊急資金が対処するのは、まさにこのことです。
ほかの貯蓄との違いは「引き出しやすさ」
緊急資金の要点は、必要なときに取り出せることです。動かしにくい場所に置いてしまうと、その役割を失います。
また、何かを買うために貯めるお金でもありません。目的のはっきりした貯蓄と緊急資金は分けておくべきです。
よくある考え方
多くの人は「必要支出の何か月分か」で測ります。必要支出とは、家賃、水道光熱費、食費、交通費、保険、最低返済額のことで、娯楽や必須でない消費は含みません。
適切な月数は人によって異なり、収入の安定度、家族の人数、ほかに支えがあるかどうかによって決まります。これは個人の判断であって、一般的な決まりではありません。
- 実際にできること
- まず、自分の一か月の「必要支出」がいくらかを計算する
- その数字を書き留める。それがすべての検討の基準になる
渡米したばかりの時期の特殊な事情
新しく移住した家庭には、一回限りの大きな出費がいくつかあるのが普通です。敷金(デポジット)、家具、車、各種証明書類の費用などです。これらは緊急の支出ではありませんが、緊急資金づくりを圧迫します。
この二つは分けて計画したほうが、混ぜて見るよりもはっきり見えます。
小さく始めることにも意味がある
最終的な目標に届くまでには長くかかるかもしれませんが、小さな思わぬ出費を一回まかなえるだけの金額であっても、状況に向き合うときの選択肢はすでに変わっています。
どこに置くか。条件は一つだけ
「必要なときに取り出せる」とは、実務上は、答えを聞き出せる三つの質問のことです。使うと決めてから実際にお金が使えるようになるまで、どのくらいかかるか。回数や金額に制限はあるか。引き出すときに費用が発生するか。この三つは、口座を開く場所で尋ねれば答えが得られます。
もう一つ、数字とは関係のないことがあります。日常の支払いに使う口座とは分けて置くことです。理由は「見えること」にあります。目に入るお金は「今月はあといくらあるか」に数えられてしまい、何も起きなかった月に少しずつ使われていきます。当サイトには、全部を支払うにはお金が足りないとき、先に対処する順番をどう考えるかについての別の記事があります。
この記事の範囲
この記事で扱うのは、この考え方が解決しようとしている問題と、自分で整理しておけるいくつかの点です。金額、割合、置き場所を勧めるものではなく、口座や商品を推薦するものでもなく、個人の財務状況を評価するものでもなく、財務上の助言にもあたりません。
ポイント
要点は収益ではなく引き出しやすさです。まず自分の一か月の必要支出を計算し、渡米時の一回限りの出費と緊急資金とを分けて見ます。これは個人の計画であり、財務上の助言にはあたりません。